初回設定作業(2/8)
11c-2. GitLab
前章までに,Gitを用いたバージョン管理を学んだ.Gitは開発者の手元でソースコードのバージョン管理を 行うためだけでなく,元々は一つのソフトウェアを複数人の開発者で共同開発することを目的として作られたものである1 (_).
このためGitには,_のように複数の開発者による変更内容を一つに結合する機能がある. これらの同期するリポジトリは同じコンピューター内にある必要はなく, ネットワークを通じて行うことも可能 である. この「ローカルにあるリポジトリの変更内容を,リモート(≒サーバー)にあるリポジトリに送信してその変更内容を同期する」ことを git では プッシュ と呼ぶので覚えておこう. 本演習ではGitのこの機能を使って,自由製作課題の成果物の提出を行う(_).
このようにしておけば,WebClassのようなLMSに逐一提出場所を作ることなくファイルを提出することができ, また常にバックアップがとられるため安全にスムーズに開発作業を行うことができる.
このリモートリポジトリを管理するためのソフトウェアのひとつがGitLabである. GitLabはDevOpsソフトウェアと呼ばれるものの一つで,リモートリポジトリの管理だけにとどまらず実に様々なことが行えるが. 演習においては成果物の管理にのみ使用する.本演習では,授業用のGitLabインスタンスをgitlab.knzw.techに 設置してあり,今回の課題の提出にはこのサイトを用いることにする.
以降はこのgitlab.knzw.techへのユーザー登録と,自由製作課題に使用するリポジトリの作成について説明する. 重要な作業であるためよく読んで進めること. 本節では,提出のためのアカウント登録や,製作作業のためのファイルの保存場所をセットアップする手順について説明する.
Gitに限らずほとんどのバージョン管理システムの目的はこのようなソフトウェアの共同開発である. ↩︎